- 2005-02-14 (Mon) 12:40
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- Book, JeanPhilippeToussaint
ジャン=フィリップ・トゥーサンのテレビジョンを読みました。
トゥーサンの小説は昔からだいたい読んでいます。レイモンド・カーヴァーにも通じるところもあるミニマルな文体と奇妙なシチュエーションが好きでした。そして、これまで読んだトゥーサンの小説がどれも短いものだった(読み通すのに1日あれば事足りる)というのも大きな理由かもしれません。そう身構えずにさらっと読み終えることができるから。
テレビジョンはこれまでの作品とは違ってボリュームもあり、それで読むのに少し時間がかかってしまいました。
主人公は論文を書くために妻と子供と離れたドイツでの一時的な一人暮らしに身を置いています。しかし仕事の方は遅々として進まない。しかし彼はプールで泳ぎながら論文の構想を練ることによって、『泳いだ時間=仕事した時間』と解釈しそれで納得しているのです。書けないことによる絶望やその影などというものはそこにはまったくありません。むしろ、その先延ばしされる時間の中で主人公は自由気ままに動いてみせるのです。
とても良かったとは言えないけど、トゥーサンのこれまでの作品を読んでいる人にとってはちょっと感じの違う作品になっているのではないでしょうか。
この作品のところどころで展開される『理屈の積み重ね』みたいな文章は好きです。その積み重ね方が奇抜であればあるほどに(論理の整合性よりは奇抜性を優先したい)。
集英社 (2003/10)
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