クイズ・ショウ

 少し前になるのですが、クイズ・ショウを見ました。
 1950年代のアメリカ、クイズ番組に熱狂する人々。庶民のヒーローとして大金を獲得するクイズ回答者、しかしそれはスポンサーの力によって作り上げられた偶像だったのです。テレビ番組のスポンサーにとっては視聴率だけが優先されるべきことであって、その内容がどんなものであっても結果さえ出ればそれで良かったのです。
 この映画には、そのようなテレビ業界もしくはマスメディア-マスコマーシャルというものの持つパワーの悪しき側面を糾弾しつつ取り上げているところがあります。しかしそれはより隠密かつ周到な形で現在でも行われているわけです。そして我々が気がつける部分と気がつけない部分があって、気がつけない部分に視聴者である我々はより敏感になる必要があるわけです。なぜ敏感であらなければならないか。メディアが一方的に伝えてくる情報を鵜呑みにしてしまわないためです。
 古き良き時代のアメリカにあって、そのような巨大メディアと巨大資本の持つ悪しきパワーを糾弾するかのようなこの映画も今の時代にあってはいささかナイーブに見えてしまいます。しかしそのような時代にあって、巨大な権力による金や名声に翻弄されてしまう一個人を描いた映画としては良くできていると思いました。

クイズ・ショウ
クイズ・ショウ
posted with amazlet on 06.01.22
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2006/01/25)
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