妻の実家に帰省、流れ星と北斗七星

 2日間のサマーソニックを満足のうちに無事終え次の日、7時20分梅田発の金沢行き高速バスに乗らないといけなかったので5時台に起き慌てて出かける用意をしました。妻の実家の富山に帰省するわけですが、妻の妹はバスのチケットが取れなかったので大阪から金沢までサンダーバードか雷鳥かの自由席で向かうということでした。まあ大阪発なので時間に余裕を持って行けば座れないことはないだろうということです。ボクたちが7時20分に大阪を出て金沢には12時過ぎに着く予定だったので妻の妹も同じくらいの時間に着くようにということで、ボクたちは一足先に大阪の家を出て阪神電車に乗って梅田へ。バスの時間にもギリギリだったので少し焦りましたが無事乗ることが出来てバスは発車しました。
 しばらくは久しぶりに見る梅田の町並みを眺めていたのですが新御堂に乗って千里ニュータウンに向かうというバスのアナウンスがあったのを最後に、ボクの記憶は両手ですくい上げた乾いた砂のようにこぼれ落ちていきます。大阪から金沢まで、途中で何度かサービスエリアで休憩が取られ妻にも外に出ないかと言われた記憶はあるのですが、ボクは大阪で座席に腰を落ち着けてから金沢に着くまで一度もその席から立つことはありませんでした。それどころかバスは渋滞に巻き込まれ(しかしどのあたりで渋滞に巻き込まれたのかはわからない)予定より1時間半以上遅れて目的地に到着したにもかかわらず、その道中があっという間だったという印象をボクは抱いてさえいたのです。つまりボクはほとんど寝続けていたわけです。
 金沢に着き、金沢駅横のスターバックスで妻のお母さんとおばあちゃん、そして別のところにいた妹がやってきて昼ごはんを食べに車で移動しました。金沢から富山の妻の実家に向かう途中にある自然食の食堂(レストラン)。前にも一度来たので2度目の訪問となりました。五箇山の豆腐や豆乳を使った料理が目立ってました。素材の味を生かした料理はとてもおいしくて、ここ1ヶ月ほどの東京での食生活から比べてみればまさに天と地ほどの差がありました。料理の味わいが楽しくて、おいしい料理はたぶんたくさんあるだろうけど食べていて楽しい料理はあまりないんじゃないかなと思ったりしました。
 妻の実家に帰る途中でスーパーで買い物をして、妻はすぐに友人の家に生まれたばかりの赤ちゃんを見に行ってしまいました。ボクはテレビで江戸幕府の裏側みたいな番組を見ながら(9代将軍が実は女性だった、とかなんとか)うとうとしたりしてました。やがて妻が戻ってきて豪華な夕ご飯をいただき、すっかり暗くなった中を家族みんなで歩いて5分くらいかけて墓参りに行き、帰り道に妹が自転車でこけて、それから家の前の車庫の前にゴザを敷いてその上に寝転がって星空を見上げました。寝ころぶとアスファルトが日中に蓄えた熱が伝わってきました。流星群が見られる時期だったわけですが、確かに流れ星はいくつか見ることが出来ましたが、それよりも『北斗七星はどこだ』という課題が与えられ流星群はすっかり主役の座を奪われる格好となりました。途中で妹の友達も参加して(すっかり家族の一員だな)でも彼女は風邪気味で夜に野外で横になって大丈夫かと思っていたんだけど、星もぽつぽつとしか流れないしもちろん北斗七星も見つからなくてみんなうとうとしはじめたので深夜過ぎてお開きとなりました。ボクは外では寝なかったけど家の中ではよく眠れました。

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