東京に出てきてすでに2ヶ月近くが経とうとしております。早いのか早くないのかわからないけど、東京に出てきた甲斐があったとは到底言えない生活を送っております。仕事ばかりしていて誰とも会っていないし、仕事ばかりしていて何か仕事以外のものを追求できていないし、仕事ばかりしているので仕事がこの上なく楽しくない。仕事をしに来たんじゃないのかと言われればまあそうですけどと答えることになると思うんだけど、とりあえずこんなはずじゃなかったんだと付け足したい気持ちでいっぱいです。
唯一の楽しみは次の週末に大阪に帰れるかどうかに尽きるし、大阪に帰れない週末は体調を崩してひたすら寝続けているか、それとも半分は仕事して半分はひたすら寝続けているかのどちらかです。
そんなわけで今のところ東京に出てきて楽しいことは何一つありません。期間を区切っているのでこのことは断言しておきます。今のところ何一つ楽しいことはありません。つまり、小説を読んだり Movable Type 4 を触ったりするのは東京じゃないと出来ないことではないのです。東京に来たおかげで経験できたのは、新幹線にすっかり乗り慣れたことや金沢と東京を結ぶ高速バスに乗れたことくらいですが、それらは副次的なものに過ぎない。
といってもけして絶望的になっているわけでも自暴自棄になっているわけでも暴飲暴食しているわけでもありません。今は仕事が忙しくて仕方ないと思うようにしています。この先にはきっと何か思いも寄らないことが待っているのでしょう。あるいは時間が出来ればいろんなことをしてみよう、と思っています。
しかしまあ、それにしても楽しくない。あまりに楽しくないので裏返ってちょっと楽しいくらいです。
で、その要因はおそらく東京のマンションにテレビがないことと東京では大阪の地上波深夜番組が見られないことにあると思います。それもけっこうな比重で。毎晩寝る前にテレビに向かって突っ込めるかどうかというのは生粋の大阪人にとっては韓国人のとってのキムチやコアラにとってのユーカリの葉や豚汁にとってのピーマンくらい必須なのです(最後のは違うか)。
それでもまあ、ええおとななのでのらりくらりとやり過ごしております。会社の近くの本屋でアーヴィングのピギー・スニードを救う話が文庫化されているのをたまたま見つけました。光文社の古典新訳文庫も気になっていて、カラマーゾフの兄弟なんかはもう一度読み直したいと思ってるんですがどうなんでしょうね。村上春樹が訳すとか訳さないとか言ってたような気がするけど。村上春樹といえばノルウェイの森をぬるめのお湯をはった浴槽に浸かりながら読んだりしています。でもあんまり真剣に読んでません。
そんな風にしてボクは生きています。ピース。