嘔吐 2007

 月曜日の夕方、今日も定時で帰ろうと思いながらいつものように会社で仕事をしていたら急に気分が悪くなってきた。その気分の悪さが何に起因するものなのかを突き止める間もなく、ボクはトイレに駆け込んで嘔吐した。吐瀉物が真っ赤だったことに驚いたものの、すぐにそれは直前に飲んだ野菜ジュースの色だということに思い至った。しばらくの間、自分の体に何が起きているのかを知ろうと注意してみたのだけど、見つけたのは吐き気の他には全身に広がる倦怠感と少しの寒気だった。それにしてもあまりに突然の吐き気と嘔吐に驚きうろたえてしまったボクは会社を早退することにして、帰りに風邪薬とポカリスエットと食料を買い込んだ。
 東京でひとりで暮らしていると孤独に対する耐性が自分のまわりにいつの間にか出来上がっている。普段から孤独感を感じているわけにはいかないし(そんなことでは日常生活を営めない)、程度の差こそあれ意識的に様々な方法でそれを誤魔化そうとしてきたと思うし今のところは機能している。それでも体を壊したり、精神的に落ち込んだり、ろくでもない現実を目の当たりにしたりしたときなんかには、いったい自分がここで何を成し遂げようとしているのだろうと思ってしまう。とくに週末を妻と過ごした次の日に風邪をひいて仕事中に嘔吐して早退したときなんかにはそのようなことを考えないわけにはいかない。

 こうしてパソコンに向かっていてもまだ少し目の前がまわっているような感覚がある。熱はないと思うのだけど風邪薬は飲んでいるので感覚を司るどこかの箇所が麻痺しているんだろうか。

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