地震について

 ボクは生まれたときから32年と1週間を大阪という土地で過ごしたのですが(まあたまには旅行くらいはしたけど)、阪神・淡路大震災が起こったときも大阪にいました。ボクがそのとき住んでいたところは大阪でも東部だったので神戸からは隔たっていたわけですが、それでもこれまでの人生で体験した一番大きな揺れだったことには違いないでしょう。明け方だったけどちょうど眠りにつこうとして布団に入ろうとしたところで揺れたものだから『やけにリアルな夢だな』と思ったことを強く覚えている。あっという間に自分の思い違いに気がつき、タンスの上に乗せていたものがすべてタンスの下に落ちてきた。それでも台所ではコップひとつ割れることもなかったし、そのまま眠るのをやめて NHK で地震のニュースを見ながらテレビ画面の中のテレビスタジオが揺れるのに合わせて自分が居る場所も揺れるのを家の中で体験し、テレビ画面の中に現実とは思えない光景を見た。
 なぜ阪神・淡路大震災のことを思い出したかというと、たしか先週金曜日あたりとたしか昨日あたりに地震があって、ボクは今東京にいるんだけど少し揺れた。阪神・淡路大震災以降も大きな地震は日本列島の各地で起こっている。東京についてはほとんど何も知らないけどもうずっと昔から大きな地震が来る来ると言われ続けているそうな。そんな噂話がまことしやかに語り継がれているものだから、そりゃあボクだっていくらかは警戒する。この土地でまだ来ぬ大きな地震に日々脅かされながら暮らしているのです、と大げさに言えばそうなります。
 大阪にいる妻にちょうどメールを書いているときに揺れたのでメール本文の最後に『地震や』と付け足して送ったら『気をつけて』と返ってきたんだけど、そのときはどうやったら地震に対して気をつけることが出来るんだろうと漠然と思っただけだった。たまたま今日の仕事帰りに薬局によって買い物をしていたら絆創膏が売られているのを見て、うちには絆創膏すらないじゃないかと思い至ったのです。もちろん大きな地震が来て建物が倒壊してしまうことに対しては無力だけど、たとえば家具が倒れないようにしておくとか、非常食や飲料水を常備しておくとか、救急箱に医療道具や薬を一式常備しておくとかいうようなことはやる気さえあれば簡単にできますからね。
 それにしても、少しの揺れでもドキッとしてしまうのは避けられない。

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