セバスチャン・フィツェックの『治療島』を読みました

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 先日、妻と梅田に出たときに次の予定まで中途半端に時間が空いていたのでヒルトンプラザのジュンク堂に立ち寄ったのですが、知り合いが mixi に書評を書いていた伊坂幸太郎の魔王を見つけることが出来ずたぶん品切れだったので、というわけでもないけれど何気なく見ていた海外文学のコーナーに平積みされていたドイツの作家セバスチャン・フィツェックの治療島を買ってみました。一度は最新作のラジオ・キラーを手にして海外文学コーナーを離れかけたのだけど思い直して処女作の方を買うことにしました。最新作と言ってもまだその2冊しかないみたいですが、読み始めると止まらないという帯のコピーに惹かれたことは言うまでもありません。普段ならそんな使い古された文句に惹きつけられることなんてないのだけど、なんとなく買ってみようと思ったというのが実際のところではあるのですが決め手となったのはその本の存在が最初にボクの目に飛び込んできたときと同じ理由、つまりその装丁にあるのでした。装丁を基準にして読む本を選ぶなんてことがほとんど何の意味も持たないということはわかりつつも、ときどきそういうことをしてみます。そういうときには必ずまったく知らない作家を選ぶのですが、今回選んだセバスチャン・フィツェックについてもボクはまったく何も知りませんでした。

 家に帰ってきてネットで調べてみるとフィツェックの治療島がドイツのアマゾンで一位になったこともあるくらい売れていたというのを見つけました。そういえば、書店でもPOPにそのようなことを書いてあったなあと、たしか『ダヴィンチ・コード』を抜いて一位になったと書いていたように記憶しています。実際に読み始めたのはその数日後だったのですが、たしかにこれは止まらなかったです。短めの章が連なっているという構成も読者に早く続きを読ませたがるような効果を生んでいて、また物語にも謎解きの要素があるので読み進めながらも頭の中ではさらにその先の展開を想像しないわけにはいかなくて、そのように一度先の展開を想像してしまうと今度はそれを確認しないわけにはいかなくなるわけです。最後は寝室でノートパソコンの明かりを頼りにして読み切りました。
 内容について書くとネタバレになってしまうので書きませんが、物語の謎が解けた瞬間は村上春樹の世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドのことが頭によぎりました。たいへん面白かったので治療島読了後すぐにラジオ・キラーをアマゾンで注文しました。

治療島
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魔王
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