『人を見た目で判断してはいけない』という教訓

 いつだったか忘れたけど正月休みの間に妻の実家であるテレビ番組を見ていたときのこと。その番組は開店して数年以内の行列の出来る人気ラーメン店の店主にこれまでにない新しいラーメンを作らせて審査員にジャッジさせるという趣旨のものだった。審査員は5人いてうち3人がラーメン店の店主(たぶん)、あとのふたりが(ラーメン通の?)芸能人だったと思う。5人と司会者が実際に店を訪れて新作のラーメンを食べ、一人ずつジャッジを下して5人中3人が『参りました』といえばなんとかラーメン(正式な名前は忘れた)に認定されるというものだった。認定されたからどうやねんと思いながらも食数限定で実際にそのラーメンを食べることが出来る店もあったりして、番組を見ている人の中には実際に食べに行った人もいるのかもしれない。
 その番組を見ていてふと思ったことがあって、全員ではないけど見た目が強面だったり派手だったりするような男性の店主の割合が多かったということ。実際に流行っている店ばかりということだからきっと味も良いのだろうけど、どうしてそのような風貌の人の割合が多いのかなと疑問に思った。あるいはその番組に出演した人たちがたまたまそうだったというだけなのかもしれないけど。それで新聞の番組欄を見ていたら『審査員に逆ギレ』みたいな文章が踊っていたので、途中からはラーメンそっちのけで店主の顔を見ては『キレるのはきっとこの人に違いない』と妻と妻のお母さんと言い合っていました。だっていかにもキレそうな風貌の人ばかりだったから。新しい店主が登場するたびに『さっきの人じゃない、この人だ』と確信するのに、ジャッジの段になって審査員からだめと判断されても意外と真摯に受け止めていたりしていたので、人を顔や見た目で判断してはいけないとしきりに反省することになりました。番組の途中で出かける用意をしに2階に上がってしまったので最後まで見られなかったのだけど、妻のお母さんによると結局は最後まで誰も逆ギレはしなかったらしい。番組欄を見て踊らされていたのはボクたちの方なのでした。

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