嫌味なおばさん

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 妻から聞いた話。
 今日、近所の八百屋に買い物に行ったときのこと。キャベツを持ってレジに向かったら、レジにも店内にも店員の姿がなく、おばさんがひとりいた。時間帯的に、まあ店員がひとりもいなくても仕方ないか(呼べばいいのだから)と妻は思った。そのおばさんがどのくらいレジのところで待たされていたのかわからないけど、妻がレジへ並ぶのと同じ頃合いにそのおばさんも『すいません』と店員を呼ぶように声を出したらしい。それで一番近くにいた年配の男性店員が気づき、若い(といってもそんなに若いわけじゃない、とは妻の談)女性店員がレジにやってきたところ、待たされた客のおばさんが言った言葉に妻は驚かされたという。
 「耳が遠いわけじゃないんでしょ?」
 この話を聞いて、でもボクは不思議と納得させられた。前にもスーパーのレジでそのような光景を見たよなあ、と。ボクは大阪生まれの大阪育ちなのでどうしても大阪と比べてしまうのだけど、もし大阪でそんなことを言おうものなら殴り合いの喧嘩に(女性なら髪の毛の引っ張り合いの喧嘩に)なると思う。それでもし警察沙汰になったとしても、双方の事情を聞いた警察官は「そら奥さんあきまへんで(髪の毛ひっぱられても仕方ありまへんわ)」と言われるのではないだろうか。
 なんでわざわざそんなことを言わなければならないのかというと、きっと待たされたことを(表には出さないように涼しい顔をしながらも)根に持っていて何か一言言わずにはおられないのだろう。大阪ならきっと苛立ちを隠そうともしないだろうし、むかついたら一言なんかでは済まないと思うけど。。
 とにかくこの話を聞いて、そのおばさんはきっとまた何日かしたらその八百屋に買い物に来るのだろうし、そんな言い方しなくてもなあと、そんな人とは絶対に仲良くなれないなあと思ったのでした。

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