何のための少子化担当大臣

 このように(ひとつ前のエントリー参照)、妻と少子化担当大臣のことをボロクソにこき下ろしながら昨晩は眠りにつきました。特にこの発言(「待機児童の解消は大切だが、保育の質を守ることが一番大事」)についてはふたりとも堪忍袋の緒が切れた様相で、この緊急事態にいったい何を言っておるのだと(そのような意味のことをもっともっと汚い言葉で)憤慨しておりました。
 憤慨していたので調べることが疎かになっていたのですが、この『保育園における1人当たりの最低面積』の基準について少し調べてみました。どうして少子化担当大臣が最低基準の見直しに慎重であるのかをより詳しく知るためにです。

 最低基準撤廃の動き緊迫 保育所/布団びっしり 詰め込み限界
 保育所 最低基準撤廃 急加速−子どもの安全脅かす - 明日に向かって−JCP GUNMA OTA

 どうやら日本の『保育園における1人当たりの最低面積』の最低基準はあまりゆとりのあるものではなさそうです。これ以上の児童を受け入れられないというギリギリでやっている現場の声もたくさんあるのではないかと思います。もちろん今ある保育園の最低面積の基準を見直して、今ある保育園でより多くの児童を今いる保育士で見続けることには限界があるでしょう。保育園の数も増やさなければならないし、保育士の数も増やさなければならないと思います。ボクが暮らしている東京都大田区でもそのような動きがあるようです。ただ、じゃあ新しい保育園が出来て保育士の人数が増えるまで、今ある保育園と今いる保育士とで出来ることはないのかと思うのです。15人が定員のところにあと5人入れることはどうしても出来ないのか。それとももしかしたらすでにそのようなことが行われた上での現状なのかも知れません。当然ながら限界は必ずあるわけですし、キャパシティを超えて『保育の質』が守られないのであればそれは避けたいとも思います。
 保育士1人当たりの子供の数が増えれば保育の質は低下する、保育園あたりの子供の数が増えれば子供はよりぎゅうぎゅう詰めの状況になる。そうしないようにしようとすると、今度は保育園に入れない子供たちが増える。子供の預け先が見つからないと、たとえばうちみたいに子供を遠く離れた実家に預けるか、妻(か夫)が働きに出られなくなる。どちらか一方だけを立てれば必ず反対側に問題が出るわけですから、バランスを考えるしかありません。あるいは、抜本的な解決策(保育園、保育士の数を増やす)が成果を上げはじめるまでの期間限定でもいいから、今ある保育園・保育士でなんとかより多くの子供をみることは出来ないのか。。。

 福島みずほ版マニフェスト 女性のためのマニフェスト

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 難しい問題だとは思うけど、じゃあ何のために担当大臣になったのですか? と問いたい。党首の座が揺らぎかけたら急に頑なな態度を取るようになったりして信用できないけれど、『自分版マニフェスト』に(おそらく自分で)書いたことくらいはやってもらいたい。うちの妻は子供を産んで育てていて、預けるところがなくて仕事も出来ない状態です。困った困った。

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