気がつくと仕事のことを考えている

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 気がつくと仕事のことを考えている。具体的な個々の仕事の内容(やらないといけないこととか)についてではなく、仕事とは自分にとって何なのか、この先仕事とどのように向かい合っていくのか、などというようなことから派生して、この会社で自分が何をすべきなのか、立場的にも周りの人間にどのような影響力を行使すべきなのか、すべきでないのか、どのようにしてこのメンバーでこの世界と渡り合っていくのか、どのようにすればこの世界と渡り合っていけるのか、そしてどのようにこの世界と渡り合っていけるようにするのか。本当に考えることは多いし暇つぶしには事欠かないでいる。
 残念ながら、この資本主義社会では何もせずにいるとあっという間に取り残されてしまう。この世界には、それぞれ何のためなのかは知らないけれど、労働市場における自分の価値を高めるための努力をしている人はたくさんいる。周りの人間がそのような努力を続けている中で何もしないでいるということは相対的に自らの価値を失っているということになる。それこそ秒単位で。
 まずは好むと好まざるとにかかわらず、世界はそのように動いているのだと認識しなければならない。もちろん、そのような世界を好むか好まないかは個人の自由だと思う。どちらかといえば、ボクだってそんな世界は好まない。秒単位で自らの労働市場における価値を高めていかなければならない世界なんてボクは好まない。そもそも資本主義だって嫌いなんだから。だけれどここはそういう世界なのだということはひとまず受け入れなければならないし(だって誰に石を投げればいいのかすらわからない)、受け入れた以上は何もしなければ自分の価値が下がっていくのだということも認識しなければならない。残念ながら、ボクたちは木になる果実を食べていれば一生暮らしていける世界には生まれつかなかったのだ。
 かといって悲観的になる必要もない。努力すればいいのだ。その努力が報われるかどうかはわからない。そもそもボクにはジェット機の設計をする才能はなかった(かもしれない)。けれども少しは人を楽しませる才能があって、少しは新しいものを取り入れる才能があって、少しは業務の進行を管理する才能があったのかもしれない。また、才能のなさは飽くなき努力によって穴埋め出来ることだってあるのかもしれない。そもそもすべてを才能で片付けること自体が努力というものを軽んじている失礼な考えなのかもしれない。きっとそうだと思う。
 どうしてこの仕事をしているんだろうと思う。まあでもウェブは好きだし、新しい物事に触れるとワクワクする。ただ、好きでワクワクするから続けているんだろうかと自らに問いかけると答えはそうでもない。
 気がつくと仕事のことを考えている。けれどもう少し家庭のことを考えるようにしようと思う。たとえば金曜日の夜に残業して家族が寝静まったあとに帰ってきた台所では。

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