消えてゆくもの

 海賊戦隊ゴーカイジャーが放送終了となり、入れ替わりに特命戦隊ゴーバスターズが放送開始となって2週が過ぎた。3歳の息子は仮面ライダーフォーゼとゴーカイジャーが大好きで、フォーゼよりも先にゴーカイジャーを見始めたこともあってか、ゴーカイジャーのおもちゃは何種類か持っているけどフォーゼのは買っていないこともあって、寝るときに(全部は駄目と親が言うから)いくつかおもちゃをわざわざ寝室にまで持って行って、枕の下に入れて寝る。朝起きたら枕の下から取り出し、またリビングに持ってきて遊ぶ、というのを日々繰り返していた。
 そのくらいゴーカイジャーに夢中だったから、毎週日曜日の朝に楽しみにしていたテレビ番組が終わったらどのように悲しむのだろうか、もしかしたらゴーカイジャーが見たい見たいといって激しくぐずるのではないか、などと心配していたのだが全て杞憂に終わった。今ではすっかりゴーバスターズに夢中で、これまでは毎朝の登園時にゴーカイジャーの主題歌のメロディを口ずさみながら走ったりしていたのがゴーバスターズの歌じゃないと嫌がるようになり、先日ちょっとした悪戯心でゴーカイジャーのメロディを口ずさんだらぐずって道端に座り込んでしまった。
 子供というのはそのようにしてどんどん新しい物を取り入れていくのだろう。実際のところ、子供の心の中の様子まではうかがいしることは出来ないけれど。
 去年の春に区立の保育園が民営化になった際に先生が全員入れ替わりになって、息子のお気に入りだったO先生と離ればなれになるのが可哀想だなあと、また少し大袈裟に言えば息子の心に与える影響を心配してもいた。ちょうど下の娘の里帰り出産と時期が重なり、3月はじめから6月はじめまでを妻の実家で過ごしたので、久しぶりの登園はやはり不安だったようで最初の数日は毎朝僕との別れ際に泣いていた。でも数日経てばまた元のように友達と遊んでいた。それから少しして、保育園で催された夏休みに息子のお気に入りだったO先生が遊びに来て再会となったのだけど、息子はどこか照れくさそうな顔をしているだけだった。
 それまで心の中を占めていたものが消え、何か別のものが取って代わってその場所を占める。それでも心のどこか奥底に大事だったものの残滓が溜まっていたりするんだろうか。

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