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『ノルウェイの森』を見ました

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 正月に妻の実家に帰省している間にノルウェイの森を見てきました。
 原作をはじめて読んだのはもう15年以上前のことで、それ以来何度か読み返してもいます。若かった頃はとても思い入れのある小説でした。映画が公開されるということで久しぶりに読み返してみたのですが、昔読んだときとは印象がけっこう違っていて驚きもしました。若かった頃はこの小説は直子の物語だったのが、35になった今読んでみると直子と緑の間で心揺れ身動きが取れなくなっているひとりの若い男性の物語だということに気がついたのです。あの頃はいったい何を読んでいたのだろうかと思いました。
 映画の方も15年前に見ていたらまた違った感想を抱いていたかもしれません。原作と比べて感じた違和感ベスト5をまとめてみようと思います。ネタバレや思い違いや個人的見解を多分に含んでいると思うので情報の正確さには欠けるかも知れないことをご了承ください。

#5 電車のシーンがない

 東京でワタナベが直子と再会するのはたしか電車の中でだったと思います。偶然に再会したふたりは近くの駅で降りて例の長い散歩をしたんじゃなかったっけ。また、緑の家に行くときも電車(路面電車?)に乗ってたし、レイコさんが東京に来たときも駅まで迎えに行ってた。最後のシーンだって東京駅までレイコさんを送っていった後の電話ボックスだったと思うので、電車や駅にまつわるシーンが映画ではばっさりと切り捨てられていました。
 原作では電車に乗ったり駅に行ったりしてたんだけど、と見終わった後で妻と話していると、ロケーションの問題なんじゃないかという話になったのですが(電車に乗るとなると、当時の駅や電車の窓から見える当時の町並みを再現しないといけない)実際はどうだったんでしょうか。

#4 突撃隊の蛍のくだりがない

 ノルウェイの森という小説は、それ以前に書かれた『蛍』という短編小説をベースに、あるいはそれが組み込まれる形になっています。寮で同室だった突撃隊(というニックネームの男)にもらった蛍を寮の屋上で逃がしてやるという印象的なシーンが映画にはありませんでした。映像にするととても綺麗な場面だと思うのですが。

#3 レイコさんとすき焼きを食べない

 食事をするシーンは京都よりも東京側にたくさんあります。生きることの象徴として食事をとらえることはこの小説においてはあまりにも簡単に出来てしまうのですが、だからこそ緑の家で彼女が料理を作って一緒に食べるシーンがあるのにどうして東京に出てきたレイコさんに縁側でがっつりすき焼きではなくマンションでラーメンなんか食べさせるのか理解出来ません。直子のお葬式をふたりでやるという意味でも、豪勢にすき焼きを食べ、ワインを飲みながらギターで弾ける限りの曲を弾き、そして最後にレイコさんが再びこちら側の世界に戻っていく橋渡し役をしないといけなかったのに。映画ではいろんなことが台無しになっていました。
 それから映画のレイコさんはちょっと綺麗過ぎやしないかと思います(原作のレイコさんには申し訳ないのだけど)

#2 緑が怒ったことの原因

 原作では緑が髪型を変えたことにまったく気がつかずにいたことで緑は怒ります。でも映画ではバーみたいなところでポルノ映画の話をする緑に対して『場所をわきまえてくれ』とワタナベなら到底言いそうもない台詞を口にさせて緑を怒らせます。次にあげる違和感を除けば、この台詞には本当に度肝を抜かれるくらいに違和感を感じました。ワタナベなら絶対に口にしない種類の言葉だと思います。

#1 直子のキャスティング

 これはもうどうしようもない。

 以上が映画『ノルウェイの森』に感じた違和感ベスト5です。もう一度見たらさらに何か見つかるかもしれません。

『チェ 28歳の革命』を見て考えたこと

 金曜の夜に仕事帰りに映画チェ 28歳の革命を見に行ってきました。東京に出てきてそういうこと(会社帰りに映画を見に行くこと)をするのははじめてのことです。しようと思えばいくらでも出来たはずなのに、気持ちの変化なのかそれとも作品に惹きつけられたのだろうか。
 ラゾーナ川崎にある109シネマズで見たのですが、9時15分からのレイトショーだと1200円なのです。7時半くらいに会社を出て8時前には着いたので、まず映画館で席を確保してから1階のフードコートで夜ごはんに盛岡冷麺を食べました。ごはんを食べても映画の時間までけっこうあるので喫茶店でコーヒー飲みながら読書できると予想していたのですが、無印良品や書店をぶらぶらしているとそんなでもなくなりました。なのでそのまま映画館に行ってベンチで本を読みながら待っていたらすぐに入場がはじまりました。金曜日のレイトショーを見に行く人は少ないのかも知れません。
 映画は1956年から1959年にかけてのキューバ革命を目指した闘争と、1964年のニューヨークでの国連総会での演説の様子が平行して描かれていました。闘争のシーンでは(山の中での単調なシーンが続いたあたりで少しうとうとしてしまったのですが)パレスチナのことを思い出さないわけにはいきませんでした。とくに革命軍が都市部に侵攻してから、市街地に隠れた革命軍に対して軍事政権が空爆を行い市民が巻き込まれている場面を見ると、市民が生活を送っている街中に爆弾が落ちてくることからの連想でイスラエルのガザ侵攻を思い出さないわけにはいきませんでした。
 映画を見て考えたこと。
 支配する者(虐げる者)と、支配される者(虐げられる者)がいるところで、虐げられる者が解放されるにいたる道がもし武力闘争しかないとしたら悲しい気がする。ただ、虐げる者はやはり武力を背景にして支配を行っているわけだから、支配する側に大きな転換がない限り、それに対抗しようとするとやはり武力を持って行うしかないのだろうか。
 ただ、今この時代に武力闘争は可能なのだろうかとも思った。支配する者の圧倒的な軍事力に対抗するのは難しい。イスラエル軍とハマースとの軍事力の差は圧倒的なので軍事力を前提とした武力による闘争は成功しないと思わざるを得ない。この映画を見ていると、支配される者が解放されるに至る道は武力闘争しかないのではないかと思うようになるのだけど、圧倒的な軍事力の差を前にするとそれはけして成功しないだろうと思わざるを得ない。
 ではどうすればよいのだろうか。それは虐げられている当事者だけに闘わせないことではないでしょうか。たとえ中東から遠く離れていようと、ガザで何がなされたのかということを知り、そしてそれに反対の声を上げなければならないのではないでしょうか。この1ヶ月、ガザのことを考えない日はないのですが、そのことを会社なんかでまわりの人と話した記憶がほとんどありません。1300人以上の人が死んでいるというのにこの無関心さは何なのかと問いただしたくなったりします。
 そしてガザだけではなく他の問題にも、そして自分自身が虐げる側にまわっていないかということについても敏感になりたい。キューバ革命が虐げられる者を解放したとはいえ、その武力闘争の中で革命軍が多くの軍事政権の兵士を殺害したことそのものにはボクはやっぱり諸手を挙げて賛成は出来ません。ガザ侵攻についてもガザ市民に1300人以上の犠牲者がいるとともにイスラエル側にも犠牲者がいることを忘れてはいけないと思う。死者の数は何かの根拠になるのではなく、それだけの悲しみがそこに生み出されたということ、必要のないものがそれだけ生み出されたということなのだと思います。

『主人公は僕だった』を見ました

 主人公は僕だった(原題 STRANGER THAN FICTION)を見ました。
 現実の世界に存在する男がある日突然女性の声で自分の生活が物語られるのを耳にする。女性作家が書く小説の主人公が現実の世界に生きているというその設定だけを見聞きして知っていて、興味を惹かれつつもこれまで見る機会の無かった映画。それでまあ設定は魅力的だと思っていたけど最後をどのようにまとめ上げるのだろうというところで特に大きな期待を抱かずに見始めたのですが、これがとても面白かった。
 ボクが文学に興味があることもこの映画への興味をかき立てる要因のひとつではあると思うけど、見終えてとても心地の良い映画だった。書く側の作家も書かれる側の主人公もこの小説をきっかけにしてこれまでの自分の人生の行き詰まりを乗り越えることが出来たように思える。乗り越えた先の新しい世界がこれまでのものと比べて良いか悪いかはわからない。特に作家はこれまで自分の作風としていたものを変えたわけだからそれがどのような評価に繋がるかはわからない。実際に草稿と完成稿の両方を読んだ大学教授のリアクションは芳しいものではなかったように思える。それでも作家自身は明らかに以前よりは心地よさそうに見える。主人公の人生に行った修正はまるで作家自身の人生に行った修正のようにも見える。
 堅物で変人だった主人公が語り手の声に悩まされるという設定は実に奇妙で滑稽で、見ていて楽しかった。彼はきっと良い人なんだけど、作家がそのように設定したのか、それともそもそも彼自身がそういう人間だったのか。あるいは、作家が書いた物語が始まる以前は主人公は何処で何をしていたのか、とか考えはじめるとなかなか楽しい。3人称の語り手というモチーフを取り入れながら、それをカメラのレンズを通して見るという視点の二重性を感じながら心地よく(不器用な主人公に少しハラハラしながら)見終えることが出来ました。

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『トランスフォーマー』を見ました

 トランスフォーマーを見ました。
 CGものというイメージしかなかった映画ですが、見終えた後もやっぱりCGくらいしか印象に残らなかった作品。そのCGについても、ロボット同士の戦いは基本的にアップの絵が多いので画面がごちゃごちゃしている印象が強い。冒頭の中東のアメリカ軍基地での戦闘シーンで巨大ロボットが超音波的な兵器を駆使するところの映像は気持ちよかったけど、その他は特にこれといって優劣あるものでもなかった。
 特に気に入らなかったのはそのストーリーで、地球外からやってきた善のロボットと悪のロボットの戦いをシリアスに描くつもりがあるのかと問いたくなる場面がちょくちょく出てくることがあった。パッとしない男の子ととてもパッとするゴージャスな女の子が困難を共にして絆を深める結果になるというお決まりのストーリーには何の魅力もないけど拒否するほどのものでもないし、それが人とロボットの間にも繰り広げられるのも別にかまわないのだけど、この事件に対しどの程度の貢献を果たしたのか結局のところわかりにくい登場人物や、国防長官がそれまで知らなかった政府の秘密機関や軍に加えて一般人を巻き込んで『人類・善のロボット vs. 悪のロボット』最終決戦に物語が展開するあたりはスピード感がありすぎて物語の展開が早すぎる。序盤まで事態の原因を特定できなかったアメリカ政府と対立する他国との間に生じた緊張感がどうなったんだろうかとか、とりあえずアメリカが標的になっていることとか(ロボットたちが探しているものがアメリカにあったからだろうけど)、主人公の家の庭が荒らされるなんて宇宙規模から考えればどうでもいいことじゃないかとか、見ていていちいち気になることが多かった。
 それでも乗り物から巨大ロボットへとスムースに変形するシーンは見ていて気持ちが良い。最終決戦がロボットにしてみれば狭い都市の道路で行われるので映像がゴミゴミしていた。もっと広く見渡せる場所で冒頭に出てきた超音波的な武器を使うところが見たかった。

 ちなみに、トランスフォーマーと言えばボクにとっては子供の頃に意地になってクリアした記憶のあるこのゲームの方です。

YouTube - NES トランスフォーマー コンボイの謎 - 速攻クリア

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『クィーン』を見ました

 ダイアナ元皇太子妃(Princess of Wales)の事故死後のイギリス王室の混乱を描いた映画クィーンを見ました。
 ダイアナの死に対して冷酷だと国民の避難を浴びる王室及び女王に対し、ブレア首相が女王を説得してダイアナの死を悼むコメントを発表するように求める。実際にこういうことがあったのかどうかはわからないけど、クィーン (映画) - Wikipediaによると、この映画がアカデミー賞を受賞した際に『エリザベス女王、ブレア首相は祝意を表した』そうだ。アカデミー賞を受賞するような作品なのかなと首を傾げてしまうところだったけど(アカデミー賞がどれほどのものかというのは別として)受賞したのは主演女優賞ということだから、それならまだ頷けると思いました。
 というのも、ブレア首相役やその夫人役の顔が見ていてどうも心地よくなかったのです。最初の登場時はやはりどうしても『けっこう似てる似てる』とテレビ番組でそっくりさんを見たときの感想とさほど変わらないものだったし、それはまあ一瞬のことだから良いとすれば、じゃあどうしてチャールズは似てないんだろうと思ってしまわなくもない。別に顔が似ていようが似ていまいがかまわないわけですが、エリザベス女王の存在感からするとあまりにもまわりがしょぼすぎるように感じました。
 映画ではところどころ実際の映像が使われていますが、実際に起こったことと映画のストーリーがどのくらい近いのかということが気になります。映画の公式サイトを見ていると『英国王室に近い筋からの情報を綿密に調査した』とあるので、まあ大筋としてはこのようなことが実際には起こっていたんでしょうか。
 エリザベス女王(エリザベス2世)がどのような顔だったか忘れかけていたので映画を見終わった後でネットで写真を見てみたらそんなにいうほど似ていないなと思ったことと、日本ではこんな映画は作られないんだろうなと思いました。王室の人々の暮らしを垣間見ることが出来たのはなかなか興味深かったです。

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 大阪の今日はとても寒く、天気予報は午後はみぞれでしょうと言っています。昼前に近所のスーパーマーケットに玉葱と卵を買いに行った帰りにピッピッと雨の予感を数滴感じましたが、今暖かい家の中から窓の外を眺めてもまだ降り始めてはいないようです。昨日の夜からなぜか腰が痛くて今日はジョギングを休むことにしました。ふくらはぎの筋肉痛もだいぶ蓄積してきたところだし。
 ジョギングは毎朝30分走ることにしています。それでだいたい5.5キロメートルになるのですが、昨日の朝は時間がなかったので3キロ走ることにしました。いつもより短い距離なのでハイペースで走ったらジャスト15分だった。同じペースで30分走れば6キロになるわけですがそのペースを30分維持することは出来ません。土曜日の午前中でいつも走っているランニングコースには近所の中学生のグループも走っていました。若さあふれる彼らの前では少し走りにくかったです。
 昼から梅田で映画を見てきました。ジョニー・デップファンの妻に連れられてスウィーニー・トッドを見に行ったのですが、笑ってしまうくらいになかなか刺激的な映画でした。ファンのくせに妻は画面から目をそらせていました。夕方から友人家族としゃぶしゃぶを食べに行きました。食べ放題だったのでおなかいっぱい食べて苦しかったです。でもおいしかった。

 爆笑問題のニッポンの教養というテレビ番組を一度も見たことがないのだけど、書籍の方は好んで読んでいます。先週も生物が生物である理由 分子生物学万物は渋滞する 渋滞学を読みました。1時間強で一気に一冊読めてしまうということもあるのですが、知らないことがたくさん語られていて興味深い。それからポール・オースターのトゥルー・ストーリーズも読みました。翻訳がすばらしいからなのかどうか、ほとんど躓くことなくすらすら読めてしまう。人生がいかに偶然の出来事によって決定づけられているかという話を聞くととても不思議な思いにとらわれてしまう。自らの意志で選択したと自分では思っていてもほとんど向こうから自分の方が選ばれたんじゃないかとすら思えてくるから。
 今日というこの日に、この寒い屋外から壁一つ隔てて暖かい部屋にいて、新しい本に手を伸ばすことの出来る幸運さもまたボクが選んだのか、それともボクの方が向こうから選ばれたのか。今この瞬間にたどり着くまでのことを思うと人生の不思議さに感嘆してしまう。今日ここでこうしていることを1年前には想像だにしなかったですからね。

爆笑問題のニッポンの教養 生物が生物である理由 分子生物学 (爆笑問題のニッポンの教養 11)
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爆笑問題のニッポンの教養 万物は渋滞する 渋滞学 (爆笑問題のニッポンの教養 12)
太田 光 田中 裕二 西成 活裕
講談社 (2008/01/11)
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トゥルー・ストーリーズ (新潮文庫 オ 9-10)
ポール・オースター 柴田 元幸
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バタフライ・エフェクトを見ました

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 今日は荷物を受け取るために8時過ぎには家に帰っていたのですが、荷物を受け取ってごはんを食べ終えてもまだ9時前という素敵な時間帯だったので DISCAS から届いたばかりのバタフライ・エフェクトを見ました。どれだけ運命を変えても身近にいる人間が同じだったりするのはなんでだろうとか、また運命を変えた結果(の細部)が極めて恣意的だったりするのは別にいいんだけど、まるでゲームをやり直すみたいに何度も何度も過去に戻るのはいかがなものでしょうか。運命を変えたら新しい記憶は一気に押し寄せてくるわけだけど、それまでの記憶がなくなるというわけではないのですね。それから一度刑務所に入ったときに出会った腕に入れ墨をした筋肉質の寡黙な男(敬虔なキリスト教信者?)が地味に良い雰囲気を醸し出していて良かったです。
 それはそうと、生まれて初めて湯たんぽを購入しました。先日無印良品に行ったときに店頭に置いてあったのを覚えていてネットで注文したのが今日の夜に届きました。それで添付の説明書を読んでいたら『約80℃以下のお湯をご使用ください』と書いてある。どうやって80℃のお湯を作り出せばいいのか少し悩んだ後、湯たんぽには先にある程度水を入れておいてそこに電気ポットで沸かした熱湯を注ぎました。何度のお湯が出来たのかわからないけどまあだいたい約80℃以下くらいじゃないですかね。湯たんぽって寝てる間ずっと体に付けていたらダメなんですね。湯たんぽカバーも一緒に買ってかぶせてありますけど、『直接触れると低温やけどの原因となります』とか『就寝時は布団の外に出すか、身体から離して置いてください』と仰々しく書いてあるので。
 ところで、今朝からスローターハウス5を読み始めました。ボクはこの小説で卒業論文を書き大学を無事卒業したのですが、読むのはそのとき以来です。来週は丸々仕事を休んで今週末から大阪に帰るのですが、本を読む時間はたっぷりありそうです。読みかけの小説もいくつか持って行かないとな。

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション
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スローターハウス5 (ハヤカワ文庫 SF 302)
カート・ヴォネガット・ジュニア 伊藤 典夫
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 先週の日曜日、昼から CINECITTA に映画を見に行ってきました。都心に出るよりも川崎の方が近いということには気がついていたのですが、このときにほとんどはじめて何があるか調べてみたらなんでもあるじゃないかということになったのです。何でもというのは言い過ぎかもしれないけど、少なくともボクが行くような安価な衣料品店や雑貨店、電気屋に書店は一式揃っています。
 川崎に行くのは妻もボクもはじめてでした。日曜日の昼下がり、映画の前にふたりでマッサージへ。ボクは全身45分と15分の顔マッサージを受けました。顔マッサージは目の疲れに効くということで選んだのですがあまりに気持ちが良すぎて寝てしまいそうになりました。妻は足つぼマッサージと足のマッサージを受けていましたが、足つぼマッサージの技術は最高だったそうです。これまで受けた足つぼマッサージの中で一番良かったと言っていました。駅前のショッピングビルにあるマッサージ屋なのになかなかのものでした。
 マッサージの後でモスで昼食。映画まであまり時間がなかったので慌てて食べていたのですが、妻が『イヤな予感がする』と言いながら財布の中やカバンの中を何か探しているのです。金曜日の朝に出張で大阪から東京に来たわけですが、会社から新幹線の回数券を2枚もらっていたはずなのに、1枚残っているはずの未使用の回数券がなくてどういうわけか金曜日の朝に新大阪の自動改札機を通し東京駅の自動改札機に回収されたはずの券が手元にあったのです。おそらく東京駅の自動改札機に未使用の回数券を入れてしまったのだろう(そうとしか考えられない)と想像したわけですが、それならどうしてそのときに自動改札機が何らかの警告を発しなかったのかが疑問なわけです。だってどの駅への入場の記録もない券で出ようとしたわけですから、自動改札機はきちんと音を鳴らしてその人を(うちの奥さんですが)駅から出さないようにしないといけないはずです。
 というようなことを話してたのですが、まあ話してどうにかなるものでもないのでとりあえず映画を見に行きました。妻のお薦めで once ダブリンの街角でという映画を見たのですがシンプルで気持ちの良い映画でした。とにかく音楽が良い。物語はシンプルすぎるくらいにシンプルですが、まあそれはそれで好感の持てるものでした。音楽がとても良かったので(あんなにクオリティの高い音楽を街角で演奏していたらそれだけで話題になると思うんだけど)サントラが欲しいです(しかし CD って高いですね)。
 映画の後でユニクロで少し買い物をして、スニーカー屋で靴を見ていたのですが店内も混んでいたので帰ることにしました。荷物を取りにマンションに戻ってから品川へ。窓口で回数券の件を説明したら使用済の件をもう一度使えるようにしてくれました。JR GJ! 新幹線の出発まで少し時間があったので近くのスーパーをぶらぶらと。妻は友達にリクエストされたというくるみゆべしを買っていましたが、これって東京名物なんですかね。よく分からないけど、東京に行くので何が欲しいかと聞いたらそれをリクエストされたそうです。ボクはお茶とココアを買いました。
 妻が改札を抜けて新幹線のホームへ降りていくとボクはひとりで家に戻りました。ひとりでやけ酒でも飲もうと思ってスモークサーモンとケーパーと生ハムを買って帰ったのですが、生ハムがぜんぜんおいしくなかった。おいしくない生ハムを食べたのははじめてのことでした。

ワンス ダブリンの街角で オリジナル・サウンドトラック
グレン・ハンサード マルケタ・イルグロヴァ サントラ
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映画とテレビドラマ、大阪から東京へ

 珍しく早起きしたので朝からコーヒーをいれてみたんだけどコーヒー豆が新鮮じゃなかったみたいで少しだけ残念な気分になりました。しばらくはこのコーヒー豆でコーヒーを作って飲まないといけないのでガマンして飲むことにします。はやくこのコーヒー豆を消費してしまって、次に買うときには鮮度を優先度高にして豆を選びたいと思います。

 大阪に帰っていた先週末の日曜日は明け方近くにカラオケから帰ってきたので昼過ぎまで眠りました。午後もなんとなくゆっくりと過ごして出かけたのは夕方近く。梅田に出て買い物を済まし、久しぶりに妻と映画を見に行きました。パンズ・ラビリンスという映画を見てきたのですがなかなかおもしろかった。現実と空想の世界というテーマは取り立てて新鮮ではないと思うけど、そこから目をそらしたかったはずの辛く厳しい現実と対比されるべき空想の世界も映像的にはなかなかグロテスクで現実と同様に辛く厳しいものだった。まあマッチョな男が傷つけられるのを見るのは爽快だったし、空想の世界のはずなのにやけにリアルで気持ち悪いくらいの妖精の描き方も興味深かった。
 歯が痛かったので帰りに薬局でバファリンを買ってさっさと家に帰りました。

 月曜日は妻は仕事。ボクは東京に戻るのを月曜の夜にするか火曜の朝にするかでまだ迷っていたけど、昼過ぎに起きだしてテレビを見ながらのんびりしているうちに火曜の朝に東京に戻ることにして、夜ごはんを作ることにしました。夕方に近所のスーパーで買い物をして豚肉とイカとキムチを炒めました。なかなかおいしかった。
 妻が寝たあとでテレビの深夜番組を見ていたら私の名前はキム・サムスンをやっていた。最後まで見たかったけど次の日は早起きしないといけなかったのでテレビを消し眠りにつきました。
 火曜の朝は妻と一緒に家を出て途中で妻とわかれボクはそのまま新大阪から新幹線で東京に移動し会社に行きました。新幹線では途中までは起きていたけど後半は完全に眠ってました。

ダ・ヴィンチ・コード

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 遅ればせながらですが、ダ・ヴィンチ・コードを見ました。
 以前に原作の小説を読んでいたので DVD で映画を見ることすなわち過去の記憶を辿るということになってしまっていたのですが、小説を読んでいたら目新しさがほぼない映画だといってもかまわないかもしれないという点ではけして良くないのだけど、小説に比べると展開が早いのでそれなりに退屈せずに見通すことが出来ました。エンディングが原作とは少し違っていたかな? と思ったけど今手元に原作がないので確認できません。謎解きは全部知っていたので意味をなさなかったのですが、オドレイ・トトゥが魅力的だったのが良かったと思います。
 女優のオドレイ・トトゥを見るのは、アメリスパニッシュ・アパートメントロング・エンゲージメントに続いて4作目だと思います。アメリはそれほどの思い入れはないのだけどなんだか不思議な雰囲気があって完成度の高い映画だなという印象(妻が好きで DVD を買っていました)、スパニッシュ・アパートメントはレディオヘッドの曲が流れていたということ以外はほとんど覚えていなくて、ロング・エンゲージメントはストーリーを完全に把握するのが難しかったという印象があります。なのでこれはもう一度見たい。

 ボクはキリスト教信者でもないし何教の信者でもないのだけど、特定の教義を狂信的に信じることの怖さや愚かさや“異端性”みたいな描写が映画にはありました。それはそれで異論はないのだけど、感じるのは主人公(一味)だって“世間一般”からすれば随分と“異端”なんじゃないのかなということ。目的を果たすためには人殺しも厭わないというところでは決定的に違うのだけど、それでもなんだか片一方を正義とする視点が強くてうさんくさかった。しかしまあそれこそがキリスト教的視点なのかもしれない。

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アメリ
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 富山2日目は昼から妻と妻の妹と3人で金沢へ買い物と映画を見に行くことにしました。
 ボクは夏用のズボン(パンツ)が欲しかったのと、妻たちは大阪の家のカーテンを買うと言うことでした。どちらも M’ZA の無印で買うことが出来ました。映画まであまり時間がなかったのでさっさとフォーラスへ移動。ギリギリに着いたので席が埋まってないか心配だったのですが、チケットを求める列に並んでもどこにも座席状況を伝えるモニターはないし、それで二手に分かれて妻がチケットを、ボクと妹は飲み物と食べ物を買い求める列につきました(こっちの方が長かった)。結局席はたっぷり空いていました。ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団を見たのですが、たぶん2時間ちょっとくらいあったと思うのだけどまったくその長さを感じさせないすばらしい出来でした。いっときも見るものを飽きさせないのはすごいと思う。ハリー・ポッターは映画しか見てないのですが、あと2作でハリーがあれ以上の魔法力を身につけることが出来るんだろうかと思うくらいに大人と子供の魔法使いの力には差があったように感じました。
 夕方に妻のおばさんが来ると聞いていたので慌てて家に帰ったのですが、おばさんはすでに帰っていました。夜にも用事があったようです。妻の妹は友達と出かけたので、残った者で夜ごはんを食べてテレビを見ていたのですが、11時くらいにボクは一足先に眠ることにしました。妻はお母さんやおばあちゃんと話し込んでいました。夜中3時くらいにふと目が覚めたときもまだ妻は隣にいなくて、少しして戻ってきました。その少し後でシャンプー(飼い犬)が鳴きだしたので妻の妹が帰ってきたのだとわかりました。ボクはまたすぐに眠りに落ちました。

 朝、シャワーをしたときに外した結婚指輪をそのまま忘れてきたことに気がついたのは富山から金沢に向かう車の中でした。すでにだいぶ走っていたのとボクが東京へ向かうバスの時間までに余裕がなかったので取りに戻るのはあきらめました。ボクは11時半のバスで東京へ、妻は1時40分のバスで大阪に戻りました。妻の妹は次の日の朝のバスで大阪に戻る予定だったので、妹に指輪を持って帰ってもらって大阪から東京に送ってもらうことにしました。
 金沢から東京へのバスは予定では8時間の道中だったのですが、途中で渋滞に巻き込まれて到着が30分遅れました。もっと遅くなるかもと思ってもいたので30分くらいで済んで良かったといえば良かったのですが、それでも8時間半の高速バスはさすがにしんどかったです。そのうえ、バスの中は微妙に暑くて少しうとうとして気がつくと汗でシャツがじめっとしているのです。金沢・東京間をバスで移動したことがなかったので実際に走るまではバスがどのような経路で東京まで行くのかわからなかったのですが、新潟の方から南に下っていくのですね。てっきり北陸道を米原まで行くのかと思ってました。
 夜8時に新宿につくともうくたくたで、南口横にユニクロがあったので少し買い物をしてから家に帰りました。ほぼ一週間ぶりに家に戻ってきてまず確認したことは、先週金曜日の朝に閉め忘れたかもしれない水道の蛇口を確認してまわることでした。その日の朝起きると家中の蛇口から水が出なくなっていて、その日がマンションの断水日だということを忘れていたのですが、水が出ないものだから蛇口を開いたままにしているんじゃないかと心配していたのです。どの蛇口もきちんと閉まっていました。家についてすぐに浴槽に浸かって8時間半分の汗と疲れを落としました。
 山手線に乗って東京のマンションに向かう途中、ボクはふとこの1ヶ月東京のマンションに住んで会社に通っていた生活が幻想だったとしたらボクは今こうして電車を乗り継いでいったいどこに向かっているのだろうという感覚に陥りました。その思いはマンションに着くまで消えませんでしたが、ポケットに入っていた鍵でマンションのオートロックを外すことが出来たので少なくともこの1ヶ月の記憶は幻想ではなかったのだと思いはしたけど、それでもやはり自分がどこに向かっているかということについてはしっくりとくる答えを出せずにいます。

 日曜日はまず妻の妹の家に車で向かいました。3人で新しい家のご近所さんに挨拶に行くのです。新居へ車で行くのははじめてだったのだけど(まあ一度しか行ったことなかったけど)道順は簡単でした。妻の知り合いの貸主さんの話通り、まず向かいのお宅へ挨拶に。貸主さんが連絡してくれていたので話はスムーズでした。とても親切にしていただいてゴミの出し方を説明していただいたり、それから他のご近所さんへの挨拶にも引っ越し後に案内してくださるとのことでした。ご近所はお年寄りが多いようなのですが、その方もそこに住んで70年になるとのことでした。
 ご近所さんすべてまわろうと思って妻の妹にご挨拶の品物を用意してもらってたのだけど、引っ越し後に一緒にまわってくださると言うことになったのでとりあえず新居を後にしてふたたび妹の家へ。引っ越し屋に頼んでいるので運んでもらえばいいのだけどあまりにも荷物が多くて段ボールを置く場所もないとのことなので、少し荷物を運ぶことにしました。新居の方は知り合いということもあってか、実際に住み始める今月末までに荷物を運び込んでも良いことになっているのです。段ボール箱3つくらい運んで、そういえばカーテンとかいるよねということで近くにあるホームセンターにメジャーを買いに。物干し台とかソファーの下に敷くものとか(フローリングを傷つけないため)いろいろ見てました。ボクは東京の家に足りない物をついつい見てしまうのですが、大阪で買って持って行けるようなものではありません。い草の敷物とか洗濯道具(靴下を干すヤツ)とか欲しかったんだけどね。でもレジのところで見つけた眼鏡用の洗剤と米びつに入れる虫除けは買いました。
 メジャーを買ってから近くのファミレスで食事して、再び新居に戻って主に窓のサイズを測ってまわりました。彼女たちはどういうカーテンが必要か話し合ってました。再び妻の妹の家に戻り、新居の火災・地震保険のことをネットで少し調べてからボクたちは家に帰りました。
 ふたりともくたくただったので近所のスーパー銭湯へ行ってお風呂に入ってマッサージしてもらいました。それでだいぶ楽になった。マッサージの最中はボクはほとんど眠りそうになったし、妻は実際に眠っていたそうです。そこで食事をして家に帰って眠りました。

 月曜日は家で荷造り。本を段ボールに詰め、衣装ケースとか暖房器具をとりあえず新居に運びました。引っ越し屋にまかせればいいんだけど、どうにも荷物を減らしておきたいというのと、車を新居に置いておきたかったからです。コインパーキングにずっと止めておくわけにもいかないので。
 新居に荷物を運び込んでから、電車で梅田に出て妻の会社の人にいただいた結婚祝いのお返しを買って、それから新大阪に移動しました。新幹線の指定席を確保してから(ほとんど埋まっていて喫煙席しか空いてなかった)喫茶店でコーヒーを飲んで、妻と別れてボクは東京に向かいました。道中はずっと本を読んで一睡もしませんでした。未だに、大阪と東京に別れて暮らすというこの選択が正しいのかどうかボクにはわかりません。正しいとする根拠はいくつかあるし、正しくないとする根拠もたくさんある。どっちがより優勢かどうかも簡単に操れるけど、とりあえずやれるところまでやってみようと思う。ひとりになるとやはり寂しさを感じるし、それ以上に妻のことが心配になる。とくに今日みたいに大きな地震があったりすると。東京のマンションに帰ってきてしばらくしたら地震があって揺れを感じた。同じくらいの時間に大阪では雷が落ちて一瞬停電になったと妻からメールが来た。天災夫婦。
 可能なら今度の週末も大阪に帰って引っ越しの準備をします。次の次の週末は必ず帰るので(引っ越し当日)、新幹線がお得になるという JR 東海のクレジットカードを申し込んでみました。家族カードを申し込んだので妻と行き来しようと思います。

そういえば「大日本人」を見たのだった

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 月曜日の夜は仕事終わりの彼女と梅田で待ち合わせることになりました。ボクが少し早く着いてしまったので紀伊國屋で立ち読み。Ruby の本を読んだりしました。
 郵便局に用事があって梅田まで出たわけなんですが、肝心の用事を忘れてごはんに行ってしまいそうになりました。かろうじて思い出して中央郵便局で用事を済まし、それからヨドバシカメラの上階のレストラン街で食事することにしました。食べたいものがないならお好み焼きだということで風月。おなかいっぱいになってから1つ下の階でコーヒーを飲んで帰ってきました。

 そういえば先々週の日曜日に大日本人を見に行ったのでした。なんばパークスにあるその映画館に行くのは初めてでしたが混雑を予想してその日の昼頃にネットで席を予約したのでした。カードで支払いも済ませられるしとても便利。
 ポップコーンをひっくり返したのは別にして、映画は意外性の連続でした。特に内容が伏せられていたのでどういう映画かということはわからなかったわけですが、それにしてもこういう映画だとは思ってもみませんでした。
 まあおもしろかったのですが、2時間くらいの作品として見る者を飽きさせないことに成功しているかというと少し厳しいかなと思ったりもしました。ボクは最初のゆっくりした感じ(立ち上がりの悪い感じ)が好きだったのですけどね。少なくとも最後の感じよりは最初の感じの方が好きでした。

 先月末で会社を辞めて半月ほどになりますが、いろんなことがありました。思いもしなかったことが起こり、思いもしなかったことを決断しました。いろんなことが落ち着けばここで報告できるかと思います。このように書くと意味深に聞こえてしまうかもしれませんが、すべて良い出来事ですのできちんと書くことが出来る日が来るのをボクも楽しみにしています。

さくらんを見てきた。

 だいぶ前に彼女が映画さくらんのチケットを買ってあったのをこれまで見に行きそびれていたので、大阪では(たぶん)最後の上映になると思われるこの週末、心斎橋まで見に行ってきました。一般的な評価はよく知りませんが、身近な人の感想を聞いたり、はたまたとある映画館では上映期間が当初のものより大幅に短縮されたとかいうようなことを聞いていたので、『あまりおもしろくないのかな、きっとそうに違いない』というようなまったく根拠がないわけではないけどはたしてそれを根拠にして良いのかわからないような、そのような気分がいつの間にか自分の中に醸成されていたのでした。
 それはそうと、心斎橋にあるその映画館に行くのは随分と久しぶりのことでした。最後に行ったのがいつか思い出せないけど、心斎橋のその辺り(アメリカ村)に足を運ぶのも久しぶりだった。御堂筋を挟んで反対側にはたまに行くことはあったのだけど。昔は正月にタルコフスキーの映画を見に行ったりしたなあ、その帰りには地下のビアホールで1人でビールを飲んだものだなあと懐かしく思ったりして。

 夜遅くに一度だけの上映だったので、念のためまず先に席だけ取っておきました。評判が良くないと思っていたから、席が埋まることはないだろうとどこかで思っていたのだけど、もしかしたらボクたちのようにチケットを買ったままこれまで見逃していた人たちが近畿中からどっと押し寄せるかも知れないと危惧したのです。もちろんそんなことが起こるわけはなかったのですが、ふたを開けるまでは確信できなかったのです。
 夕方くらいに席を取ってから(整理券の番号は1と2でした)、難波まで歩いて用事を済ませてから韓国料理屋で食事をしました。前日の金曜の夜に鶴橋に焼き肉を食べに行ってこれがもうめちゃくちゃおいしかったのですが、そのときにユッケジャンスープも頼んだのだけど、2日続けて同じようなもの(スンドゥブチゲ)を食べてしまいました。ボクはだいたい辛いものを食べると汗がどっと噴き出てくる体質なのですが、このときもご多分に洩れずどっぷりと汗をかくことになりました。新陳代謝が良くてうらやましいと言われても、辛いものを食べるたびに汗だくになるのはなかなかめんどくさいものです。難波の地下街にあったりしてあまり期待はしていなかったのですが、料理はとてもおいしかったです。彼女によると、厨房では韓国人の調理人が料理を作っていたとのことでした。
 食事に思ったより時間がかかってしまって映画館に着いたときには上映時間を過ぎていたのですが、中に入って席に着くとちょうど宣伝が終わったところだったので映画は最初から見ることが出来ました。チケットを買ったまま見そびれていた人は近畿圏にはそれほど多くいなかったようです。
 映画はそれほど悪く無いじゃないかという印象。みんな(というのが誰を指しているのか書いていてわかりませんが)この映画の何をもってそれほどの酷評に至っているのかなあと考えてみたり。

  1. 土屋アンナの演技が良くない。
  2. 椎名林檎の歌が前に出すぎている。
  3. 繰り返し映し出されるモチーフがうざい(金魚にこめた意味は分かったから!)
  4. 主役級3人の肝心なところは映されないのに、風呂場のシーンではこれでもかというくらいにその他の方々の肝心なところが映し出される。

 ボクは2と3が気になりました。彼女は1を主張していた。
 いずれにせよ、そんなにひどくはなかったと思いましたが見る前にだいぶハードルが下がっていたからかもしれません。

マリー・アントワネット

 マリー・アントワネットを見てきました。
 200年以上前のフランス王妃をガーリーな世界に蘇らせたその発想はすばらしい。パリではロックで踊る仮面舞踏会が開かれているし、色とりどりのケーキやらシャンパンに囲まれた生活はそれっぽいロックスターかアイドルかと思わせるほどで、実際に歴史上のマリー・アントワネットがそのような生活を送っていたのかどうかは知らないけど、いずれにせよそれと近いようなことにはなっていただろうからそれっぽいロックスターやアイドルと同様に遠い存在として感じていたのだけど、パーティーで酔っぱらって朝まで飲んで夜明け前に表に出てまだ薄暗い中を走ったりして日の出を見たり、朝まで飲んだあとでひとり浴槽に浸かって自分を見つめているような雰囲気を出していたり、静かな昼下がりに流れる舟に寝そべって川面に指先を浸したり、そういったようなところは身近に感じたりもするのだった。
 自由奔放だったらしいマリー・アントワネットはベルサイユの生活が退屈だったのだろう。また夫との生活もなかなかうまくいかず、それらから逃れるようにガーリーな世界を築いたのだろう。まばゆいばかりのスイーツにシャンパン、ソファーにはペットのかわいい犬がいて、新しい靴や服が運び込まれてくる。
 マリー・アントワネットについては多くの人が知っているし、彼女がどのような人であってどのような最期を迎えたかということについて最低限の情報は持ち合わせているのではないだろうか。だからいくらベルサイユにガーリーな世界を築き上げたとしても、いつか民衆がそこに押し寄せてきてそれは消えてなくなってしまうのだろうと知っている。

 期待していたのはもっとマリー・アントワネット(キルスティン・ダンスト)がはじけていてロックももっと鳴り響いていてクレイジーな感じだったのだけど、わりとしっとり・しっかりとした映画だったなあと思う。ストロークスが流れたところは音楽のチョイス完璧、と思った。

USJ に行ってきました

 今週は週の半ばに彼女が風邪で2日と半日間ダウンしていました。ボクの方は咳が出て困っていたのだけど熱が出たりすることはなくて、仕事もまあそれなりに忙しかったけどめちゃくちゃ遅くまで働くこともなくて、やるべき事は定時までに済ませるということを念頭に置いて働いていたかどうかはともかく、遅い日でも9時には会社を出ていましたと書き始めたときには今週はあまり遅くまで働かなかったという方向に持って行こうとしていたのが実際に書いてみるとでもけして早く仕事を終えていたわけでもないよなと思い直してみるのでした。
 ともかく、風邪で寝込んでいた彼女につられるようにして週の後半はボクもいつになく早い時間に眠りに落ちていました。いつもなら2時とか3時くらいまでなんやかんやとしているのだけど。それでも起きる時間がさほど変わらないのが不思議です。早く寝たからといって(たくさん寝たからといって)昼ごはんを食べたあとには皆勤賞ものの睡魔がいつも通りにきちんと訪れてくるし。
 彼女は金曜日にはなんとか仕事に復帰していましたが、土曜日の今日はユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ってきました。USJ に行ったのは今日がはじめてだったのですが、実は USJ を建設している途中には近くを毎週のように通り過ぎていました。大学生の頃していたアルバイトの通い道だったのです。そのアルバイトをはじめた頃はまだ建設ははじまっていなくて、途中で工事がはじまりだして完成前にボクはそのアルバイトを辞めてしまいました。
シュレック はじめて行った USJ は人は多かったけどとてつもなく多いというわけではなく、ただアトラクションの待ち時間はとてつもなく長かったのでやっぱり人もとてつもなく多かったのでしょう。当日券を買ったのですが彼女の会社の福利厚生で割引チケットを手に入れていたので安くはいることが出来ました。当日券購入に少し並んで入ってまずとりあえず休憩。コーヒーを買ってベンチで飲んでいたらシュレックがうろちょろしていたので見たり写真を撮ったりしました。残念ながら写真に納めることは出来なかったのですが、ノートとマジックを持った青年がシュレックに近づいていくのを係員に止められていました。おそらくサインをもらおうとしていたのだと思います。青年はそれが本物のシュレックだとでも思ったのでしょうか。ここにいるシュレックは日本人がぬいぐるみを着ているだけだよ、本物はアメリカのユニバーサル・スタジオにいるんだよとボクは青年に教えてあげたくなりました。
IMGP1320.JPG それでシュレックのアトラクション(シュレック 4-D アドベンチャー)を見ようとしたら100分待ちと出ていたので他のアトラクションの待ち時間を見に行こう、それでどれを見るか決めようと E.T.アドベンチャーを見に行ったら140分待ち。それで今度はスヌーピーのアトラクション(スヌーピーのグレートレース)を見に行ったら55分待ちだったので列に付きました。列に付いている間も列の先頭に居る人はどんどんアトラクション(屋内にある簡易なジェットコースターのような)をこなしていくわけですが、見ているとアトラクション自体はほんの数分で終わるわけです。55分並んで数分か、と思いながらも55分ガマンしてようやくジェットコースターに乗るとこれが意外と本格的で笑ってしまいました。見ているのと乗るのとではもうまったく違うのです。
 お腹がすいたのでアメリカン・グラフィティに出てくるというドライブインでハンバーガーとビールをいただきました。890円のビールはたいへんおいしかったです。
 次にバック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドに行くと待ち時間100分、バックドラフトも同じ待ち時間だったのですが表が寒かったので炎が登場するという不純な動機でバックドラフトに並ぶことにしました。100分ガマンして炎に数分間あたって暖を取ることが出来ました。
 100分並んだあとだったので表はすっかり暗くなっていました。巨大なクリスマスツリーの前にとてつもなくたくさんの人が集まりゴスペルを聴いているかクリスマスツリーを見ているかクリスマスツリーの写真を撮っているかしていました。ボクたちもクリスマスツリーの写真を撮ろうとしたけど人が多すぎて正面から見ることが出来なかったのでとりあえず出口の方に向かいながらも振り返りつつ良いアングルを見つけては写真を撮るという感じで、お土産を買って写真の撮り納めをして USJ をあとにしました。
 今回がはじめての USJ だったのでわからないことも多くて準備不足でしたがエクスプレス・パスを使えばアトラクションの待ち時間を大幅に減らすことが出来るらしいので次はそれにチャレンジしたいと思います。次は仕事休んで平日に行きます。

 USJ - Universal Studios Japan - a photoset on Flickr

DEATH NOTE the Last name

 土曜の夜に難波で DEATH NOTE the Last name を見てきました。
 この映画が公開される前日くらいに前作がテレビで放映されていたのにたまたま遭遇した(途中からでしたが、まだ最初の方でした)のがきっかけで原作(漫画)を読破し土曜の夜の映画鑑賞に至ったわけですが、原作と映画とでは物語がずいぶんと異なっていました。あのやたらと文字が多くて読むのにとても時間のかかる漫画を4時間程度にまとめた手腕は評価できるのかもしれないけど、原作にあった緊張感は映画にはない。L(エル)と呼ばれる登場人物の描き方が映画ではけっこう雑であるように感じるのと、原作からはもっともっとピリピリと張りつめた緊張感が感じられた。それはどこか飄々としたエルとあらゆる可能性を常に取捨選択しているキラとの心理戦にあったはずなのに、映画のエルにはその飄々さや何を考えているかわからない感じがどうにも少ない。何を考えているかわからないという人物を描くために、ただ何か特定のことを考えさせないようにしているだけとでもいうか……。
 それでもまあ映画は映画として楽しめる。映画だけしか見てはいけないということはないのだから原作と両方楽しめばよい。原作とは物語の展開が異なるし、たしかにあの心臓麻痺が起こる瞬間の重低音は映画館でしか味わえないものなのだから……。

ひとりの休日

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 木曜日から彼女が韓国に旅行に行っているのですが、携帯電話で普通にメールのやり取りが出来るのですごいなあと思っています。もちろんネットが繋がれば世界のどこにいようとその距離とは関係なく同様のコミュニケーションが取れるわけですが、やはりあの小さなデバイスでそれが行えるというのはちょっとした感動を与えてくれました。そのうちそれにも慣れてしまうのでしょうけど。
 そんなわけで、昨日は一週間の仕事を終え、同僚と仕事帰りにおでん屋で熱燗をきゅーっとひっかけてきました。仕事帰りにおでん屋で熱燗をきゅーっとひっかけるような歳になったのかと思うとずいぶん遠くまで来たなあという気もしますが、おでんも熱燗もビールも何もかもが親密に感じられました。その瞬間は自分のいる場所がここで間違いないという根拠のない確信を抱いたような抱かなかったような。
 今日はまったく予定なしの1日なので、昼からビールを飲みながら好きなことが出来ます。好きな本読んだり、プログラムの勉強したり、MTカスタマイズしたり、プラグイン書いたり、DSでファイナルファンタジーIIIしたり、なんでもできる。ま、とりあえずDVDでトニー滝谷を見ようと思います。

ファイナルファンタジーIII
スクウェア・エニックス (2006/08/24)
トニー滝谷 プレミアム・エディション
ジェネオン エンタテインメント (2005/09/22)
売り上げランキング: 185

 少し日にちが空いてしまいましたが、週末をはさんでいろんな出来事がありました。
 先週はなぜかほとほと疲れていて大変だったのですが、火曜日に歯医者でもらってきた薬を飲んでいたら歯の具合は幾分ましになりました。それでもまだ違和感があったことと痛みが引いても来てくださいと言われていたので、金曜日の昼に再び訪れました。痛みについて質問され、若い歯科医が歯を診た後で院長が出てきて患部を調べたり噛み合わせを調べたりして去っていきました。若い医師は親知らずを抜くことを執拗に薦めてくるので(それも今回この歯医者に行ったのは下の歯が痛かったからなのですが、そして前回レントゲンを撮った結果、下の親知らずが斜めに生えていることが分かったのですが、どういうわけかこの若い医師は上の親知らずを抜くことを執拗に薦めてくるので)不信感を覚えたボクは、次回は親知らずを抜きますと言う受付の人に嘘をついて(『しばらくいないのでこちらから電話予約出来ますか?』)逃げるように会社に戻りました。どう考えてもおかしい。痛くもない歯を抜かないといけないのは納得できないな。
 土曜日は家でDVDを見たりしてゆっくりと過ごし、日曜日は昼から買い物に出かけました。彼女が会社の方の結婚式の二次会に呼ばれているのでそのとき着ていくドレスなど一式を見に行ったのですが、思っていたよりもかなりすんなりと決まったので一安心でした。それからカンテで休憩して(休日なので昼からビールが飲めた)今度はボクの着るものを買いに行きました。ボクはあまり着るものを買わないのだけど、久しぶりだったので良いものを買うことにしました。それから百貨店の地下で彼女が韓国に行くときに友達に持って行くお土産を買って、ヨドバシカメラで旅行道具を買っていました。
 夕方4時に梅田でヨンスンさんと待ち合わせて、とりあえず喫茶店で日本語(とボクたちは韓国語)の勉強。今回は会社で使うフレーズについて、電話の対応なども含めて勉強しました。それから居酒屋に移動して飲んで食べて、話題は韓国の映画やドラマや俳優などなど、ヨンスンさんは泡盛をストレートでがぶ飲みにしてだいぶ酔ってました。カラオケに移動したら30分待ちだったので待って、2時間歌って駅まで走ってこの日もまたヨンスンさんの家に泊まることになりました。12時過ぎてたというのにヨンスンさんがキムチチゲを作ってくれて、それがまた良い匂いだったのでお腹もすいてくるという。。。2時前には寝ました。
 10時くらいに起きて朝ご飯をいただき(残りのキムチチゲ)、ボードゲームなどをして1時くらいに出ました。駅前のカフェでコーヒーを飲んでいたらヨンスンさんの携帯電話が鳴り、近くに住んでいるという韓国人の同僚の方が来ることになりました。カンさんは日本に4年くらい住んでいて、奥さんが日本人だそうです。ヨンスンさんが持っていた韓国人向けの日本語の教材と、彼女が持っていた日本人向けの韓国語の教材を見ながら、おたがいに自分の母国語について『こんな言い方はしない』とか『いつの時代の言葉だ』とか言っていました。
 家に帰ってテレビを付けたら、北朝鮮が核実験を行ったというニュースが飛び込んできました。暗い気持ちになりながらニュースを見てました。夕方遅くにプールに泳ぎに行ったら体育の日なので入館料が無料になっていた。ラッキー。少し泳いだだけで腕の筋肉が疲れてあまり泳げなかった。久しぶりに泳いだので、やっぱり毎週通わないとダメだなと強く思いました。ジャグジーで休んで、サウナで汗を掻いたら体に溜まっていた不健康な疲れは消えて、健康的な疲れ(運動後の疲れ)が残りました。帰りに近所のスーパーで買い物をして、家に帰って夜ごはんを食べてから3連休の間に出来なかった家の掃除や洗濯物を一気に片付けました。
 再来週にどこかの山に(たぶん箕面)ハイキングに行くことになりました。ヨンスンさんと飲んだり話したりするのはすごく楽しいのだけど家に泊まりに行くと(熱烈に歓迎されるので断りにくい)次の日も半分以上が潰れてしまうので、飲むなら日曜日だなと思ったような3連休でした。

おでん食べてウイスキー飲んで語り明かした

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 日曜日は韓国人のヨンスンさんを家に招待してたこ焼きをしようと予定していたのですが、ヨンスンさんが休日出勤で遅くなりそうだったのでそれなら梅田でおでんでも食べようということになりました。ボクたちは昼から梅田で映画を見ようと出かけたのですが映画館に着いたらその回が満席で、仕方なく次の回の席を取ってからカンテで休憩したり彼女がブーツを物色するのに付き合ったりしてから映画を見ました。キンキーブーツ、すごく良かったです。
 台風が近づいているのに映画館を出ても雨は降っていなくて、地下鉄の改札でヨンスンさんと待ち合わせだったのに時間になってもあらわれなくて、彼女の携帯電話に届いたメールも文字化けで、彼女が電話したら仕事が長引いてるけど明日にまわして今から行くとのことだったのでヨドバシカメラで時間つぶしたりして到着を待ちました。
 ヨンスンさんが到着したのでおでん屋に。おでんを適当に注文して、ビールと熱燗をいただきました。鯨を食べられる店で鯨のすじ肉の入ったおでんを注文したのだけどヨンスンさんの口には合わなかったようです。ヨンスンさんが今から家に行こうと誘ってきて、この前も行ったしなあ、来週も行くのになあと思って躊躇していたのだけど、短期の韓国出張から戻ってきたばかりでちょっとホームシック気味なところもあるようで、それに高いウイスキーもあるというので(ボクのツボを分かってらっしゃる)行くことにしました。その前に、おでん屋を出て喫茶店でコーヒーを飲みました。ボクが高校の時から通っている喫茶店。
 地下鉄に乗ってヨンスンさんに家に移動。缶詰と韓国海苔をつまみに、ウイスキーをいただきました。彼女はお茶を飲んでたのだけどボクとヨンスンさんは良い感じに酔っていていろんな話をした。家族から離れて日本で1人でいて弱くなっていること、日本語教室に通い始めたこと、日本語を教えてくれたら韓国語を教える、詩を書くのが好き、他にもたくさん夜中の2時半くらいまで飲んでました。
 次の日は昼前に起きて、ヨンスンさんがラーメンを作ってくれたのでいただきました。ネットで韓国のテレビ番組が見られるのでバラエティー番組を見てたのですが、まあ何をしゃべっているかはまったくわかりません。1時半くらいに家を出て、ヨンスンさんは仕事へ、ボクたちは家に帰ってきました。
 しばらく休憩してから、夕方にたこ焼きを作りました。たこ焼き食べて、横になったら寝てしまって10時。有馬に行ったりヨンスンさんちに行ったりとアクティブな3連休でした。大阪にはまた台風は来なかったけど、九州では大きな被害を出したようです。